人口、約3200万人。国土、990万㎢強。そのほとんどが、森林、ツンドラ、平原、無数の湖沼と川などで構成されている大自然のカナダ。そんなビッグスケールの自然大国カナダ、キャンベルリバーに10月14日より10日間のスケジュールでキングサーモン(チヌーク)を狙いに行ってきました。
キャンベルリバーは、カナダ西部、ブリティッシュ・コロンビア州にあるバンクーバー島の大陸側に面したところ、北緯約50度に位置します。今回の釣行は、いつもお世話になっている北海道のプロフィッシングガイドminamoの澤田さんのお誘い・手配で、澤田さんの友人でパティシエのヒロさん、お店の常連さんのWさん、僕の4人で出掛けることになった。
成田からバンクーバーを経由してキャンベルリバーへ入る。キャンベルリバーへの到着は成田を出てから15時間ほど。喫煙者の僕には、しばしの禁煙がつづく。
空港到着後、荷物を受け取り、空港の外へ出ると澤田さんの古くからの友人でカナダのプロフィッシングガイド、梅村さんが迎えに来てくれていた。早速、荷物を積み込んで出発!の前に久しぶりのタバコを吸わせてもらう。「あぁ~、おいしい……。」
ロッジに到着。荷物を部屋に運んでいると、3人の日本人がウエーダーのまま帰ってきた。この3人が、またまた澤田さんの友人で、この夜、僕たち4人の歓迎パーティーを開いてくれることになる。3人の紹介を簡単に……。
世界中を歩き廻るフォトジャーナリストの残間さん、北海道のイトウ釣り師、ニックネームは校長先生、海外釣行経験も豊富な関東のO女史の3人。そして、その夜、8人でのパーティーが始まった。「はじめまして、愛知から来ました毛利です。よろしくお願いします。」と自己紹介も済ませ、一通りの挨拶が終わったところで、ふと気が付いた。今回のパーティー、確認するまでもなく僕が最年少だ。僕が最年少になるパーティーなんて久しぶりだなぁ。人生経験豊富な方ばかりで得るものが沢山あるんだろうなぁ。なんて思ったりした。「毛利さん、カナダ初めて?」「初めてです!」「キングは?」「キングも初めてです!」ここで僕とWさんを除く全員がニヤリとしたような気がする。「今回は初めてだから釣れなくても全然落ち込まなくて大丈夫だからね!」「初めてのキングでキャンベルから入るのは……面白い選択をしたね。」「これからキャンベルリバーとは長い付き合いになりそうだね。」などと半ば意味を理解し難い言葉が飛び交う。「すみません、そんなに釣れないのですか? チャムより2、30cm大きいだけですよね?……。」「ハハハ……。」全員が笑ってみせた。「今夜、いくら話しをしても毛利さんの目は、楽勝だと言っているし、自信に満ち溢れているね。何よりも体験するのが一番いい。明日は早起きをして頑張ってみてよ。」そんな会話をする中、強烈な睡魔に襲われて半分眠っている。そう、今日はまだ14日なのです。時差があるから成田を出発してから随分な時間が経つのに時計は5時間位しか経っていないといっている。しかも、皆さん、お酒はかなり強そう……。「すみません、あまりの眠さに耐えられません。失礼して少し寝てきます。」そんな風に、少し……と言って起きてきた人を見たことがない。僕もしっかり朝まで眠ることになる。
釣行初日。ロッジの出発は7時。記念すべき初めてのキングサーモンを狙うフィールドは、町の名前と同じ“キャンベルリバー”。車にタックルを積み込み、5分も走るとポイントに到着した。ライセンスも事前に購入してあるし、シングルフックも日本で一本ずつ気持ちを込めてバーブレスに仕上げてきた。20lbのナイロンラインにダブルラインを組み、あとは……。
ファーストキャスト。アップクロスに13gのスプーンを投げて、1度、2度とメンディングをしながらボトムラインを探る。ダウンクロスに差し掛かるところでピックアップ。これ以上流せばスレが多くなるだろう、そう判断してキャストを繰り返す。2投、3投目と反応がない。ふと下流側に目をやるとWさんとヒロさん、澤田さんの奥から朝陽が昇る。水面に蒸気が立ち込め、幻想的な雰囲気の中、定期的にキングサーモンが大きくジャンプを繰り返す。「綺麗……。格好良い……。」一度、ロッドを置き、朝焼けのアングラーの写真を数点撮る。再度、ロッドに持ち替えてキャストを繰り返す。10投目くらいだった。ググッ!「ヒット!」と口にした瞬間、パチッ!と音をたてラインブレイク。「……なんで?」再度ラインを結び直しスプーンをセットする。次のヒットも僅か数投後だった。「ヒット!」「よーし!」と気合いを入れてグリップを持った瞬間、ジィー!パチッ!とまたしてもラインブレイク。「……ダメだ。」その後、反応が鈍くなった為、一度ロッジへ戻り休息を取る。昼食後、午前中話にならなかった20lbラインを予備的な存在で持ってきた30lbラインに巻き替える。夕マズメ。再度、同じ場所に入る。1時間ほどキャストを繰り返した時だった。「ヒット!」ジィー!ジィー!とラインが出ていく。気が付いた時にはフルラインが出てしまった。またしてもパチッ!という随分聞き慣れてきた音で初日を締めくくった。「キングサーモン……想像以上に素早い、そして、重い。」
今夜は、残間さんの全快祝いを梅村さんの自宅でするらしい。そのパーティーに僕たちも参加させて頂いた。家庭料理とは思えない奥様の美味しい料理をご馳走になる。残間さんは昨年、大きな手術をして大変だったみたい。その残間さんの復活1年目ということでローソクを1本立てた奥様の手作りケーキを囲んで仲間が祝う素敵な一幕もあった。本当に素敵な人たち……。
釣行2日目。今日も出発は7時。昨日と同じように朝焼けの中に立つアングラーの写真を撮ってからロッドを振る。ラインは、ロッジ近くのフィッシングショップで購入した日本規格とはまるで別物の30lbライン。「使い難い……。」早速、昨日より上流の“瀬”が始まる際の一部分に的を絞って攻めてみることした。数投でヒットしたがフックアウト。2度目のヒット!今回は重く太い本流筋に入ろうとするキングをしっかりと止めた。「いける!」そう感じてからランディングまではそんなに時間が掛からなかったと思う。なんとも太いキングである。腕の中に抱きかかえると指先から肘まで体高があることにビックリ。Wさん、澤田さんが写真を撮ってくれる。「30lb以上35lb未満だね。」と澤田さんが一言。ならば、と都合よく35lbということに決めた。もう少し写真を撮ってもらいたかったが逃げられてしまった。
ここから最終日までの間は、実に厳しいキングサーモンフィッシングが続いた。6日目に、“これ以上ない食わせ方をした”と自画自賛のヒットもあったが、10分程度のファイトの中、10数回のジャンプを繰り返すキング。首を振りながら跳ねた瞬間、キラッと光るスプーンがキングから離れて宙を舞うシーンがあった。釣行記を書いている今でも忘れられない記憶に残るワンシーンだ。ランディングしていないから何とも言えないけど、40lbはあったと思う。「本当に、デカかったなぁ~。」「本当ですよ。」
今回のキングサーモン釣行は、結論から言うと惨敗でした。まず、タックルバランスが無茶苦茶だった。ロッドは40lbアップをキャッチするために用意したが、他の道具が全くと言っていいほど合っていない。ラインブレイク、スプリットクラッシュ、リールクラッシュなどなど。決して悪い道具は使っていないが、いかにバランスが悪いと全てを台無しにしてしまうかを痛感したキング初釣行だった。今回の使用タックルを一応記載しておきますが、残念ながらこのセッティングは“無効”です。近い将来“有効”なセッティングを必ず紹介します。
キング以外の話も少し。旅の途中、とても神秘的な原生林の森へ散策に出掛けたり、シルバーサーモンが沢山いるクラッシックな雰囲気の静かな川で釣りをしたり、両岸をカナダの国章でもあるメープル・リーフが敷き詰められた森で覆われたとても綺麗な川へ出掛けたり、お祭りのように賑やかなチャムを狙う地元の釣り人が沢山いた川で遊ぶなど、沢山紹介したい場所がありました。次回、紹介する時には一つ一つの川や場所を少なくとも5章から6章ほどに分けて、カットスロート、レインボー、シルバー、スチール、チャム、キングなどの様々な魚種を交えてカナダの大自然をお伝え出来るように詳しく書いてみたい。(釣れれば……ですけど。)
最後に、今回なにより印象的だったのは、毎晩、ビールとウォッカを囲んでの談笑だった。凄腕のフライフィッシャーたちが、決して手を抜く訳でもなく、本気で釣りをした上で、釣れても釣れなくてもどちらでもいい、楽しければいい、そんな風に聞こえる会話と屈託のない笑顔。その様は、まさに釣りを超越した人たちの感覚なのだろうか? 釣果に拘らない、サイズに拘らない、コンディションに拘らない、そんなとても追いつけない世界で釣りをしている人たちの中で、少しだけ一緒に過ごせたことが何よりも収穫だった様な気がする。(暫く僕には無理だと思う。)
来年、また誘ってもらえるのだろうか……ロッドは発注してしまったけど……。
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今釣行のタックル紹介
Rods ufmウエダ SST-77H改
ufmウエダ SLT-77H-Ti
ufmウエダ STB-962HS-Ti改
ufmウエダ CPS-902
Reel DAIWA EXIST HYPER
BRANZINO CUSTOM 2508R
DAIWA MORETHAN BRANZINO
3000
Line VARIVAS Big Trout 8lb・10lb
VARIVAS Salt model 20lb・30lb
現地調達 20lb・25lb・30lb
Lure Bassday SUGAR DEEP 70F
Bassday SUGAR DEEP 80F
Bassday SUGAR DEEP 90F
Artfishing Bite 7g・10g・13g
・16g・18g
Photo PENTAX K-7
Canon G-11